IVR2021展示準備裏話

IVR2021展示準備裏話

みなさん、はじめまして!
新規事業企画部の向井と申します。
私からは技術的というより「こんなことに取り組んでる」とか「こんなこと考えてる」とか気軽に読んでいただけるような内容をお伝えできればと思っております。
よろしくお願いいたします!!

2月3日~5日、幕張メッセにて「3D&バーチャル リアリティ展(IVR)」に出展しておりました。もう二か月以上経ち今更感しかありませんが、出展準備の裏話をさせていただきます。

ブースレイアウト

マーケチームが導線を考慮したレイアウトを検討してくれました。今回の想定したお客様の動きは以下のような形です。

  1. 全ソリューションの紹介動画を見ていただき興味あるソリューションを見つけていただく
  2. 興味あるソリューションのデモスペースに移動
  3. ソリューション詳細を説明員にヒアリング

それの動きを考慮して作成したブースレイアウトがこちらです。

  • 目に止まりやすい高めの場所に全ソリューション紹介動画を流す大型TVを両面に設置
    • 歩いてる途中で足を止めてパッと見ることができる
    • 説明員に話しかけなくても概要が理解できる
  • 各ソリューションのデモエリアを明確に分離
    • 見たいデモへすぐにたどり着ける

お客様視点でいうとこのような特徴があると思います。

実際のブースの様子がこちらです。

各ソリューションのデモエリアにおいてもデモの他にパネルおよびソリューション紹介動画を準備しました。それにより、直接デモエリアに来ても概要を説明なしでも理解することができます。

今回のレイアウトはお客様にとっては分かりやすく、説明員にとっても少ない労力で対応できるといういいレイアウトだったのと思います。ただ、事前に紹介動画等展示コンテンツをきちんと準備する必要がありますが。。。

デモ準備

こちらは我々の仕事です。

デモはインストール・動作確認まで行う必要があります。ここでは「遠隔VRデザインレビューシステム」のデモ準備について紹介したいと思います。

遠隔VRデザインレビューシステムは、弊社が開発した「Mizuchi Extension for Maya」という、弊社ミドルウェアMizuchiのツールにより実現されたシステムです。

Mizuchi Extension for Mayaの概要はこちらをご参照ください。
https://www.siliconstudio.co.jp/middleware/mizuchi/features/
https://www.siliconstudio.co.jp/middleware/mizuchi/workflow/

遠隔VRデザインレビューシステムの特長をものすごく簡単に言うと

  • Mayaで操作した状況が即座にリモートにあるPCにも反映される
  • レンダリングはローカルのPCで行うため、視点操作が自由自在、描画される絵ももちろん圧縮などされない
  • 事前準備でデータのコピーなどは必要ない(起動すれば勝手に描画用キャッシュが転送される)

といった感じになります。

さて、ここからデモ準備の開始です。あらかじめVPN経由で自宅と会社のリモート環境での接続テストを済ませた「Mizuchi Extension for Maya」の最新パッケージをIVR展示用PCにセットアップしていきます。

PCを2台準備し、操作用PCにはMaya2018およびMizuchi Extension for Mayaをインストール、遠隔レビュー用PCにはMizuchi Extension for Mayaのみをセットアップ。セットアップ自体は簡単です。2台のPCをつなぐためには遠隔レビュー用PCにある設定ファイルで操作用PCのIPアドレスを指定するだけです。

今回はクロスケーブルで2台を接続してクローズドなネットワーク環境を作りました。

まず操作用PCでMaya2018を起動します。Mizuchi Extension for Maya専用の起動バッチファイルが準備されているため、それをダブルクリックすればMizuchi が使用可能なMayaが起動されます。

操作用PCでMayaのメニューからMizuchi Viewerを起動します。MayaのUIにMizuchiに必要なメニューを全て実装してあります。

このようにMizuchi Viewerが1つつながってる様子がウィンドウで確認できます。

次に遠隔レビュー用PCでMizuchi Viewerを起動します。Mizuchi Viewer起動バッチが準備されているので、それをダブルクリックするだけです。

操作用PC、遠隔レビュー用PCでMizuchi Viewerが起動されました。これで準備完了です。

このようにMizuchi Viewerが2つつながっている状態がウィンドウに表示されますので、操作者は遠隔地の方の接続状況を簡単に確認できます。

次にMayaのメニューからMizuchi Viewerへデータロードの命令を送ります。その際に遠隔レビュー用PCに描画に必要なデータが転送されます。一度データが転送されたら二度目の転送は行われません。

そこから先はMaya上で色々操作するだけです。その様子がリアルタイムに遠隔レビュー用PCのMizuchi Viewerにも反映されます。

無事作業用PCで行った操作がリアルタイムに遠隔レビュー用PCにも反映されました。(一安心です)

最後に、実際にIVRで操作している様子です。色替えがリアルタイムに反映されてる様子が分かるかと思います。この時は、遠隔レビュー用PCではMayaで設定したカメラのアニメーションを再生させていました。

このようにカメラ情報だけ独立させることができるので、遠隔地ではHMDを装着してVRレビューするなどといった使用方法も可能となります。

このような形で無事IVRの出展を終えることができましたが、残念ながらコロナの影響で大盛況とまではいきませんでした。来年はよくなってることを心より祈ります。

この度はお読みいただきありがとうございました!

なお、今回展示した各ソリューションの紹介動画はYoutubeで公開されておりますのでご興味がございましたらぜひご覧ください。

展示会の様子
機械学習向けCG教師画像
点群データ活用支援(Mayaプラグイン Pointillism)
遠隔VRデザインレビューシステム

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